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2005.06.27

第一回指揮者練習

6/25(土)、26(日)と所属するアマオケの、秋の定期演奏会に向けての第一回指揮者練習があった。
山形交響楽団(常任指揮者飯森範親氏)
http://www.dewa.or.jp/〜yamakyo/
という東北で最も古いプロオケの指揮者である、工藤俊幸氏(群馬交響楽団指揮者兼任)による指導・練習である。工藤さんはこの街の出身なのだ。だから団員の中には、工藤さんの先輩という人も多くいる。
 この指揮者練習のために、私は26日(日)の日直を25日(土)に変更してもらっていた。25日は1830からの練習だから日直を終わらせても練習に間に合うからだ。
「今日も日直」で書いたような仕事を終わらせた後、練習会場にかけつけた。まずは、福田進一さんをソリストに迎える予定のロドリーゴ作曲「アランフェス協奏曲」から。フルートは1st一本と2nd Fl&Piccの二管編成。私は、2nd Fl & Piccを担当する。第3楽章で、ギターと一緒に動くところがあってとても面白い。でもピッコロは目立つのでプレッシャーだ。フルートに比べて音がまだきちんと出せないところもあり、本番まで徹底的にトレーニングが必要だ。第一楽章は6/8拍子で始まるのだが、これを2拍子に感じたり3拍子に感じたりしながら演奏する必要がある。譜面通りに演奏するとなると大変難しいところがいくつかある。そんなところは「気合い」というか、結構いい加減に吹き飛ばした。マエストロも初回だからあまり細かいことはいわない。全体の大きな流れの中で、特にアンサンブルを重視した指導である。第3楽章の練習に入っていた1940に病院からコール。ICUの患者の具合が良くない。いくつかの指示を出して、胸部レントゲン写真ができあがるであろう時間を見計らって病院に行くことにした。
幸い(?)、アランフェスの練習は20過ぎに一旦終了した(初回なのでとにかく一回あわせてみるという感じ)。
 メインのブラームス交響曲第4番の練習に入る前に、私は他のメンバーに頼んで練習会場を後にした。
 ICUでは、外傷性くも膜下出血の患者が呼吸不全になっている。体位をセミファウラーにし、経鼻的に挿管して人工呼吸器でPEEPをかけSIMV modeにして、利尿剤とステロイドホルモンを投与した。再度撮影した胸部レ線上は、チューブの位置がいいところにあることは確認できるが、肺水腫に近いような陰影。心不全ではなさそう。これらの処置によって、動脈血酸素分圧(PaO2)は、処置前の50台から180mmHGまですぐに回復した。
 一段落したら22時を回っていた。
 6/26は、午前10時からの指揮者練習。今日はブラ4中心。
 昨日、第一楽章をやったので、今日は第4楽章から。私は、こちらも2ndFl & Piccで乗る予定。できれば1stで乗りたかったが(ソロがあるので)、結構プレッシャーかかる曲であることと、仕事柄練習に穴をあける危険性もあるため少し遠慮した。
ブラ4の方も、マエストロからはあまり細かな指示は無くアンサンブルとリズムの注意が多い。2nd Flはそれなりに休みも多いので、スコアを眺めながら他のパートの練習を勉強する。特に、弦を1st, 2nd Vn、Va、Vc、Cbに分けて練習するのを聴くのは興味深い。たとえば、2nd VnとVaだけ、とかいう組み合わせで、どのパートに旋律が移っているか、今どのパートがベースを担当しているのか、などブラームスが作り出した世界を細かく解剖している様子を見学しているようだった。まだまだ自分のパートどころか、自分が吹くフレーズだけで一杯一杯の状態であるので、練習中に他のパートを聴くことが出来ていないが、あらためてアンサンブルにおいては「他のパートを良く聴くこと」の大切さがわかった。また、当然ながらリズム、単に3/4拍子というだけではなく、演奏の中にその「リズム感」を出す必要性を学んだ。昼食を挟んでたっぷり5時間。ブラ4の第2〜4楽章が一通り終わった。
 今回の土日は、日直と指揮者練習で終わった。「うん、よく練習されていると思います」との評価をされたマエストロも、次回の指揮者練習ではもっともっと厳しい注文をすることだろう。

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コメント

アランフェスもやられるんですか。いいですね~。アランフェスにブラ4。最高に僕の好みです。
それにしてもピッコロ担当なんて、オイシイ!!

オケと診療をちゃんと両立させていらっしゃるんですね。将来僕もそういうの見習いたいです。

投稿: ユウ@来年研修医 | 2005.06.27 18:35

@むーむーさん、トラバありがとうございます。

ユウさん、選択する臨床科によっては若いうちからオケとの両立も可能かもしれませんが、残念ながら研修医の時にはそんな余裕がある程では駄目だと思います。もちろんたまにコンサートを聴きに行くくらいの余裕は欲しいですが、練習している暇がありません(心の余裕も)。
ドラマ「ER」を見ても、研修医の仕事は過酷です(のはずです、少なくとも私の経験では)。あまりに過酷でミスや過労死などが出るから、「研修医は『労働者』だ」という判決が出たくらいですし、米国では研修医は週何時間以上は働いちゃ行けない、とか最低何時間の休みを取らなくちゃ行けない、とか州毎に法律で決めています。
 学生のうちに、楽しんでおきましょうね。私が本格的にオケなんてやり始めたのは、卒後20年ですよ。。。悲しいけれどこれが現実です。

投稿: balaine | 2005.06.27 19:29

そ、卒後20年・・・!!(^д^;)

とりあえず、研修医になったらうつ状態にならない程度にがんばります。ピアノの腕が小学生くらいまで落ちるかもしれませんね。

学生時代があと半年くらいしかないのが、悲しいです。

投稿: ユウ@来年研修医 | 2005.06.27 21:11

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