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2005.05.11

水頭症の治療について

 昨日の「シャント」術後の患者さんは、まだ精神症状が治ってはいないが(一日で治るものではない)術前に比べて明らかに多弁で快活である。術前は反応が鈍くボーッとしていたのですでに効果が現れ始めているようだ。手術の傷(頭とお腹に長さ5cmくらいの傷が2カ所、右耳の後ろと右の鎖骨の少し下に1cm以下の傷が2カ所)も問題なし。
 さて、このブログに対して、最近コメントやTBを頂く事が多くなった。ウ〜ム、ますます下手は書けない、、、(^^;;;

 水頭症の治療について私の知っている事を書いてみる。
 水頭症とは何かはきのうの記事に書いた。水頭症は大きく分類すると「交通性」と「非交通性」に分けられる。
「交通性水頭症」の代表は、くも膜下出血後の「正常圧水頭症」である。昨日手術したケースがこれに当たる。簡単にいうと、脳と脊髄の回りを循環している脳脊髄液の通り道には(多少の炎症はあっても)閉塞が無く水は流れ回っているタイプ。なぜ水が頭にたまるのかというと、そのほとんどが頭のてっぺんの方に存在する「くも膜顆粒」と呼ばれるくも膜の一部で脳脊髄液が吸収されて静脈に注ぎこれが血液循環に戻るのであるが、そのくも膜顆粒が炎症(出血でも感染でも起こる)で機能が低下して、吸収が悪くなっている場合である。ようするに「脳脊髄液はブロックされずに交通しているのに溜まってくるタイプ」の事を指す。
一方、「非交通性水頭症」はどこかで脳脊髄液の循環がブロックされて起こるもの。一番多いのは「中脳水道」という大脳の中の脳室(名前としては第3脳室と側脳室)と小脳の中の脳室(第4脳室)をつないでいる細いトンネルのようなところが何らかの原因(出血、脳腫瘍、炎症)などで潰されたり閉塞して流れがブロック(交通が無い)されて起こるものである。小脳の脳室である第4脳室から脳の表面に回ってきて、脳と脊髄がこの脳脊髄液の中に浮かんでいる事になるのだが、その表面への出口(マジャンディー孔、ルシュカ孔)が塞がっても非交通性水頭症になる。
 どちらのタイプでも、脳の中の脳室が膨れて(場合によってはその幅だけで正常の4倍にも5倍にもなる)自らの脳を圧迫するのである。第3脳室や中脳水道の回りは、意識や覚醒に関する脳の働きが集まっているので、ここが圧迫されると意識障害が起こる。第4脳室(小脳の中)が膨れて、脳幹が圧迫されると、意識障害に加えて呼吸障害まで起こる。大脳の中にある側脳室(脳室ドレナージやシャントの管がほとんどの場合ここに挿入される)が膨れて大脳を圧迫すると、記憶障害、覚醒障害、失禁などが起こる。膨れて脳を圧迫している脳室から脳脊髄液を抜けば圧迫が解除されて症状が戻る事が多い。これを期待して行うのが「脳室ドレナージ」である。しかし頭の外に出しただけでは、また溜まってくるので身体の中に管を埋め込んで身体の他の部分に流して吸収してもらわなければならない。これが「脳室ー腹腔短絡術=シャント」である。
 最近では、脳内視鏡(ほとんど場合ファイバースコープ)を用いて、第3脳室の床にあたる薄い壁に孔をあけて、中脳水道や第4脳室の出口でブロックされた脳脊髄液をその孔から別ルートで脳の回りに循環するように変える手術が行われている。これは数年前から保険適応にもなっている。私も保険適応になる前の平成11年から行っている。脳室ドレナージを行うのと同じような1円玉くらいの小さな穴を額の5〜10cm後方の頭に開けて、そこから側脳室の前角に管を刺し、その管を太さ5〜6mmの太いものに変えて、その管の中を直径3〜5mm(多くは4mm)の太さのファイバースコープを通す。後は、スコープ先端の映像をモニターで見ながら手元で操作して、モンロー孔という直径5mm位の短いトンネルを抜けて第3脳室にはいり、スコープを更に奥に進めて第3脳室の床の前の方の安全な部分を探して、そこに穴を開けるのである。ここには4,5mmの範囲内に下垂体柄といってホルモンの中枢の茎の部分があったり、乳頭体といって記憶に関する回路の一部があったり、床(第3脳室底と呼ぶ)の向こう側には脳底動脈という脳の深部の太い大事な動脈が走っていたりする。よって単純に穴を開ける、といってもチェックの上にチェックし慎重の上に慎重に作業をすることになるが、注意深く行えばさほど高度な技術ではない(難しい脳動脈瘤にクリップをかけたり聴神経腫瘍を顔面神経にまったく影響を与えずに全摘するなどという事に比べれば)。しかし特殊な技術ではある。昔の映画「ミクロの決死隊」そっくりの画像がモニターに展開される(血液の細胞に攻撃されたりするほどには小さくないが)。
 今まで経験したこの「内視鏡による第3脳室底開窓術」の中で、これは本当にこの手術が開発されてよかった!という症例がある。小児期または先天的な病気によって閉塞性水頭症(非交通性水頭症)を来して、10何年も前にシャント手術を受けていて、成長に伴ってシャントシステムの不具合(水が流れなくなって詰まる、とか身体が成長して管の長さが足らなくなるとか)のため再手術を受けていた、成人の方で、久しぶりにシャントシステムの機能が悪くなって、急性水頭症を来した人がいた。シャントなど、脳脊髄液をどこか脳の外に流すものが無くては生きていけない身体になっている。この方にファイバースコープで第3脳室の床に穴を開けて水の流れを変えたところ、水頭症が治った。シャントチューブも不要になり抜去できた。脳の表面のくも膜顆粒での脳脊髄液の吸収は正常だったため、髄液の循環する道を変えただけで治ったのである。すぐに元気になって退院した。チューブがはいっていないため、今後この不具合を気にする必要は無い。一生これで水頭症から解放される訳である。こういう症例に治療が行える事は多くはないが、上手く行って元気に過ごされている姿を見ると本当にうれしい。

 このように医学は進歩している。
 最近また新聞に「医療費抑制」という言葉が踊っていた。もちろん「無駄」はいけない。しかし進歩している医学が、より高度な最先端機器を使い、安全性と確実性が高くなっている医療が、昔より安く上がる訳が無いではないか!と医療者側の意見としては書かざるを得ない。もちろんこれら高度な医療が地球上の人々に差別無く等しく無料で提供できればそれは理想であるが、それは「税金」という名の個々の負担があればこその話しであろう。どこかから勝手にお金が湧いてくる訳ではないのだから。

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コメント

なるほど、わかったような気がします。私の仲間は、12年前にシャント手術をしました。そして、今回不具合があって、また簡単(と言われたそうです)な手術となりました。今回はそのファイバースコープにしたのかしら?「磁石」と言ってましたし。最初の時は、何年か後にはチューブの取り替えが必要になりますと聞いていたそうです。もうこれからはその心配はないですね。医療は進歩するのですよね。ありがとうございました。
TBさせていただいた時、日付を間違えてやりなおしましたので、2重になってしまいました。消しておいて下さい。お手数かけてすみません。

投稿: @むーむー | 2005.05.12 00:45

@むーむーさん。コメントありがとうございます。
「磁石」と言っていたらなら、それはシャントシステムですね。
今のシャントの主流は、身体の中に埋め込んだ後でも体外から磁石や特殊な装置を使って、圧調節バルブの設定ができるのです。
内視鏡手術の場合は、体内には何も残さずにできます。

投稿: balaine | 2005.05.15 16:03

初めてコメントさせていただきます。

『水頭症』と検索したらここのブログにたどり着きました。
実は私の母親(58歳)が先日水頭症と診断されたのです。
何週間前から認知症とも思える短期記憶の低下から始まり、歩行もふらつきがあり、ついには尿失禁も出始めました。
もともと乳癌の再発により治療中であり、脳にも転移しており、ガンマナイフや抗がん剤の治療も行っていましたが症状はとても安定していました。
しかし新しい抗がん剤の副作用により、伏せている期間があって、副作用から開放されやっと活動できるようになった頃から前述のような記憶障害やボーっとすることが多くなってきました。
今回水頭症とわかったのは、ガンマナイフ後の定期検査でのMRIです。
主治医にはガンマナイフの全脳をやるか、水頭症のオペをするかの2択になると言われました。
水頭症の症状改善のためにはガンマではなく手術をするほうがいいのでしょうか?
ガンマは全脳をやるとぼけると聞いています。
今回の記憶障害は水頭症からきているのなら手術をと思うのですがどうですか?
ただ心配なのが、母の年齢と持病によって体力が極端に落ちている母の術後がとても心配です。
手術に踏み切ったとしてもそのまま母が帰ってこなかったらと思ってしまいます。
私は作業療法士をしていて、医学・医療の専門知識はある程度なら持っています。
客観的に母の治療の選択はどうするほうがいいのか教えていただきたく思ってコメントしました。

とても長くなってしまってごめんなさい。

投稿: ひなママ | 2006.03.23 11:49

ひなママさん、古い記事へのコメントで少々驚きました。
さて、これだけの情報では私から正確なお答えはできないことを最初にお断りしなくてはなりません。
ガンマナイフの全脳か、水頭症の手術かという二者択一の質問自体が理解出来ません。(想像はできますが)
症状からは「正常圧水頭症」のようですが、お母様の水頭症が「閉塞性」なのか「交通性」なのかもこの文面では分かりません。症状が水頭症によるものであるのなら、「シャント手術」などの治療をしなければ症状の改善は難しいと思います。ガンマナイフで水頭症の症状は改善しません。
「ガンマナイフの全脳」という言葉もちょっと理解に苦しみます。通常全脳に放射線治療が必要な状態であるなら(たとえば転移性腫瘍が脳のあちこちに多発しているとか)、conventional radiationだと思います。ただ、ガンマナイフによってたとえば脳に10個以上の小腫瘍があってもそれを全部別々に一回で治療は可能です。注意深く、普通にやれば、それによってすぐに「ボケる」ということはないと思います。しかし、繰り返しになりますが、それで「水頭症」の症状が改善するとは思えませんので、今の状態が水頭症によるものなら、水頭症の治療をしなくてはよくはなりません。
転移性脳腫瘍であること(つまり癌のステージ4)、おそらく多発しているであろう事からもともと「完全治癒」は望めないであろう事はご理解されていると思います。少しでも長く元気な、人間らしい状態を保つことが治療の主眼になりますから、麻酔の危険性がないのであれば(58才なんて非常に若い!)シャント手術が必要ならばやるべきです。と同時に、ガンマナイフでモグラたたきのように転移腫瘍を叩きつつ経過を観察するしかありません。
ひとつ気になるのは、(正常圧?)水頭症がなぜ起こっているか?です。聴神経腫瘍などでは、ガンマナイフ後に縮小して行く腫瘍からタンパク質が漏れだして脳脊髄液の流れを妨げて水頭症が起こる事は良く知られています。それとは別の機序で起きているのでしょうか?その辺りは主治医から何かお聞きでしょうか?

いずれにしろ「客観的」判断を下すには情報が少な過ぎます。医学的知識をお持ちなら、主治医とじっくり話し合ってみて下さい。

投稿: balaine | 2006.03.23 12:59

初めてコメント書いています。
私はモンゴル人でモンゴルから書いています。水頭症の6歳の子供に治療して欲しいですがモンゴルで水頭症の治療はまだは出来ないだと思います。それで日本行って治療させて欲しいですがどんな方法でどうやって行けばいいんでしょうか?治療費はどのぐらいかかりますか?モンゴルと日本の物価は全然違いますので安い値段で治療する病院はありますか?皆さんからご返事待って降ります。色々アドバイス送ってくればありがたいです。

投稿: バトツェツェグ | 2006.05.15 18:04

パトツェツェグさんには直接返事をしましょう。
日本の一般市民の皆さん、日本に来て横綱になるような誇り高いモンゴル民族の、そして世界の多くの国の実情がこうなのです。
医療のことを批判するばかりではなく、地球上にごく限られた先進国のひとつである日本で、世界最先端の医療がとても安く享受出来ることへの「感謝」というのも必要ではないでしょうか?
脳外科医の立場でのコメントでした。

投稿: balaine | 2006.05.15 19:35

本当に心が痛みます。そして日本に生まれた患者として、深く深く感謝を感じます。これだけの医療を、これだけの(軽い)負担で受けられる人が、世界にどれだけいるのでしょうか。もっと考えねばと思います。

投稿: @むーむー | 2006.05.17 18:52

 初めてお便りを出します。父親が数年前くも膜下により倒れ、VPシャント手術を受けました。しかし、先日、パイプ詰まりか、バルブの不具合により、脳内の水が増え、水頭症が悪化しました。そして再度シャントの手術を行いましたが、その後思うように水が流れません。シャント手術をしたあと、パイプの不具合がありさらに先端部のノズルの先のパイプだけ入替をしております。
 何度も手術を行うのは決して患者本人には良いものとは思えないのですが。
 最後の手術をして、5日ほど経ちますが、水の流れも非常にゆっくりということで、視力も低下し、記憶もかなり曖昧になっています。本当にこのままで良いのか不安になります。また、他にも病気をもっていて、それが何か作用しているのでは、とも思います。
長年飲み続けてきた薬が、肝臓に負担をかけているともいわれましが、関係あるのでしょうか。
 とにかく、水が流れることだけを祈って過ごす日々です。

投稿: satojosan | 2006.06.14 08:55

satojosan、コメントありがとうございます。
基本的にはここで医療相談はしていません。
一般論として、水頭症に対するシャント手術は仰っているような「髄液の流れの低下、または停止(詰まり)」というのが起こりうるものです。
脳脊髄液とは「水」ではなく、血液をもとに脳の中の脈絡ソウという部分で作り出されタンパク質や糖も含まれているものです。ですから、時間が立つとシャントのチューブや圧設定の回路の中に詰まりが生じやすくなると考えられます。すると脳の中での脳脊髄液の産生(一日500mlくらい)が減らない限り、頭の中にたまって来て「水頭症」が再発、または悪化する訳です。
治療法は、シャントシステムの調子の悪い部分だけ取り替える(これだと局所麻酔ですませられ可能性あり)か、全部取り替える(全身麻酔)しかないと思います。確かに手術を繰り返すことは良くないでしょうが、シャントシステムの働きを正常にしなければ水頭症が悪化し、後遺症が出たり寝たきりになったり死亡する場合もあり得ます。
主治医の先生から、水頭症とシャントの機能がどうなっているのか十分にご説明を受けて下さい。

投稿: balaine | 2006.06.14 10:25

こんにちわ。初めて、書きます。私の姉が両性の脳腫瘍(髄膜症)で、手術をし、その後、水頭症になってしまい、シャントの手術をしました。しかし、シャントの流れがわるく、なかなか腫れがひかなかったので、シャント調節のため、手術をもう一度しました。やはり、上の部分がつまっていたという事で、今度は、流れているようなのですが、姉は、ハンマーでたたかれているような、激痛がするというのです。流れる速度を少し、おそくしてもらったのですが、しかし、彼女が起き上がると、又、激痛が生じるのです。このような、頭の激痛、首、肩の痛みわ、しょうがないのでしょうか?又、皆さんは、どれくらいこのような症状が続いたのでしょうか?

投稿: gakiko3 | 2007.05.18 12:08

私の娘も現在9ヶ月でもうすぐシャント手術をします。主治医にははじめMRIで脳腫瘍ではなくて髄液の流れが悪そうな所がありそうだから造影剤を流して内視鏡手術にするかシャント手術にするか検討しますと言われましたが結局V-Pシャント手術になりました。2ヶ月半前にお座りが遅いなと思ってたら水頭症とわかってからやっと手術かあ~という感じです。現在発達は頭を持ち上げてうつぶせになったりあおむけになったりはできるようになり、人見知りが始まりパッパなどというようになり、ゆるやかですが成長はしているようです。機嫌も良く体も大きいのですが手術までい1ヶ月も通院しなくて大丈夫なのかなと不安になります。この病気にはいろんな原因と症状、状態と個人差が大きいのでいろいろ調べてみましたが結局よくわかりませんでした。(笑)手術の方法とリスクを話してくれた程度の説明だったんですがそんなものなんでしょうか?

投稿: ぶりちゃん | 2007.09.26 22:14

まずgakiko3さん、多くのコメントの中に埋もれていたのか、今初めて気がつきました。すみません。その後、問題が解決された事を祈っています。シャント手術に伴う諸問題は古くて新しい問題です。流れがわるいのはもちろん、良すぎるのも駄目なのです。脳脊髄液が脳内に適量溜っている事によって、頭蓋内圧が適当に保たれている訳で、流れ過ぎによって圧が低下すると頭痛や場合によっては意識障害まで出現します。対策は、シャントの圧設定を細かく変更して一番患者さんにあった圧に調節する事です。それが上手く行かない場合は、シャントチューブ全部を交換するしかないでしょう。

ぶりちゃんさん、これは考えられる原因と将来の見通しについて主治医に聞いて頂くしかありません。乳幼児の水頭症には様々な原因があります。その根本の原因が治療できない場合でも、水頭症そのものは外科的に治療できる訳で、その一つがシャント手術です。閉塞生水頭症の場合、内視鏡手術もあり私もそれを専門の一つにしていました。ただ、1才未満の内視鏡手術は普通の小児や成人に比べて成績が悪い(水頭症が改善しない、一旦改善してもまた再発するなど)ことが一般的に多いようで、9ヶ月である程度先天性の要素があるとすれば(MRI見ていないので想像ですが)シャント手術が第一選択となる事が一般的でしょう。
私も生後1ヶ月程度の乳児にシャント手術を行った事がありますが、これはある程度緊急性がありました。この時期のお子さんは頭蓋骨が柔らかくて水頭症による脳圧上昇を代償できるので、頭(頭囲)は大きくなりますが意識障害などはすぐには出ません。シャント手術は脳外科の手術の中では安全性の高い方に入ると思いますが、全身麻酔が必要です。少しでも身体が大きく、全身麻酔の危険性が低下し、体力の増強した状況が望ましいので、脳の機能の面から待てる状況であれば身体が成長するまで待つのが一般的だと思います。個々の症例の中身についてはコメントできませんので、やはり主治医にじっくりお聞きいただくしかないと思います。頑張って下さい!

投稿: balaine | 2007.09.27 01:34

ありがとうございました。早速主治医にたずねてみます。

投稿: ぶりちゃん | 2007.09.27 18:49

ぶりちゃんさんと同じような質問になってしまうのですが、息子は現在4ヶ月で水頭症です。意識はしっかりしていて、四肢も動かせますが、呼吸が生まれつき弱いこともあり人工呼吸器を挿管しています。MRIでは脳室の多くが髄液で満たされている状態です。頭囲も2週間前までは安定していたのですが、風邪をひいてしまったせいか、頭囲も大きくなり大泉門も張ってきました。主治医からは腰椎のドレナージ治療しても、髄液がなかなかとれないとの説明がありました。また、現時点の治療法としてシャント術による治療は無理で、(現時点では緊急性はないのですが)脳室ドレナージ治療しかないと言われましたが、脳室ドレナージ治療はリスクが高いといわれました。しかし、主治医にどのタイミングでドレナージ治療をして、どの程度リスクがあるのか問うても、曖昧な回答でよくわかりません。4ヶ月の乳幼児の脳室ドレナージ治療というのはどのタイミングで実施し、どの程度リスクがあるのでしょうか?また乳幼児のシャント術による治療は、やはり体が大きくなるまで待たなければならないのでしょうか?ご教示ください。

投稿: げんき | 2007.10.01 22:24

げんきさん、書き込みありがとうございます。
水頭症があって挿管の上、人工呼吸器をつないでいるとなると、また状況が違うのではないかと思います。呼吸というのは脳でしているものですので、その働きも低下しているのではないかということになります。髄液を排出して水頭症が改善すればそれで全ての問題が解決するのかどうかという事になります。やはり主治医の先生に状況をよく説明して頂くしかないのではないでしょうか?
実際に診察もしておらずCTやMRIなども拝見していない状況では何も適切な事はいえないですね。すみません。

投稿: balaine | 2007.10.01 23:20

ありがとうございました。主治医に現在の状態と今後の治療方針について詳しく説明してもらいます。

投稿: げんき | 2007.10.02 23:20

はじめまして。シャントについて調べていたら、ここにたどり着きました。私は、水頭症ではありませんが、シャントを入れています。良性頭蓋内圧亢進症(S状静脈洞狭窄のため)で、鬱血乳頭の状態が長く続いていて視神経萎縮で視野狭窄が進んできたため、脳圧を下げる手段として、LPシャントを入れました。私の場合、脳室がすごく狭くVPシャントはできないそうです。ネットで調べても、シャント=水頭症しか出てこないので、よほど珍しいことなのかもしれませんが、脳脊髄液が多いわけではないのに、減らしてしまって大丈夫なのかなと不思議に思います。
先日シャント不全が分かり、再手術を受けてきました。入れて4ヶ月くらいしか経っていないのに、シャントが効いていなくて脳圧が30以上に戻ってしまいました。シャントチューブのねじれているところがあって、そこに組織が絡みついて流れを止めていたことと、圧可変バルブの圧調整ができなくなっていたとのことで、バルブの交換でした。体内に埋め込むものが、こんなに早く壊れてしまうなんて、ショックでした。シャントトラブルは、よくあることなのでしょうか?
今は新しい脳圧(15)になかなか慣れず、低髄圧症状に悩まされています。

投稿: べぇ | 2007.10.03 15:13

べぇさん(でよろしいのでしょうか?)、はじめまして。
S状静脈洞狭窄症は、腫瘍が原因でなければ頭蓋骨の変形、肥厚によると思うのですが、そのような説明はありましたか?
根本的にはこの狭窄を解除(骨の肥厚なら骨を削るなど)しなければ治りませんが、頭蓋底の難しい危険な部位にあるのでシャントで逃げる方法がとられるのでしょう。脳圧は高いのに脳室は小さいのでチューブを挿入するのが難しく、腰椎の方から入れるLPシャントが多いようです。腰やお腹は捩じれたり、伸びたり曲げたりの動きの多い所なので、チューブのトラブルは多いと思います。上記に書かれている事も装置が壊れたのではなくチューブが曲がったか詰まったのだと思います。その辺りは、やはり主治医にしっかり聞いて下さい。見ていない者は想像でしか言えません。
脳脊髄液には、至適な量というのがありますが、それは通常の状態で頭蓋内圧が80〜12mmH2Oに保たれている場合の事です。頭蓋内圧が高くなった場合、それを代償する手段として脳脊髄液の量を減らしたり脳室を小さくして耐え忍んでいる状態だと想像されます。主治医とコミュニケーションをとられる事をおすすめします。

投稿: balaine | 2007.10.04 13:50

S状静脈洞狭窄は、頭蓋骨のちょうど静脈洞の溝のところの骨が増殖しているからだそうです。線維性骨異形成だそうで、生研はしていませんが、骨シンチだとその部分が黒く写ります。バイパス血管が頭蓋骨の外の皮膚の下にできているそうで、骨を削ることも、その付近を切ることも、危ないのでできないと言われました。静脈にステントを入れることも、詰まる危険性が高いので、リスクが高すぎるそうです。血管や頭の中をさわるのはリスクが高すぎるということで、シャントになりました。症例や治療例がないと言われたのですが、かなり珍しい病態なのでしょうか?
視野狭窄が進んで失明しては困るので、脳圧は下げる必要があるのは分かりますが、今まで脳圧が30以上あっても普通に生活できていたので、シャントが効いて15の圧は低髄圧症状が出てかなりつらいです。正常圧がつらいなんて、もう少し様子を見ていけば慣れてくるのかもしれませんが、頭の中で何が起きているのか不安です。脳脊髄液がシャントで減った分だけ、静脈の流れがよくなるということでしょうか?頭の中に余裕ができて、血管が太くなってくることもあるのでしょうか?脳脊髄液が減りすぎて、何か困ることは起きないのでしょうか?

投稿: べぇ | 2007.10.04 22:33

べぇさん、ありがとうございます。原因はほぼ予想していたものでした。珍しい病態であると思います。私も経験した事はありません。
不安な気持ちはよく理解できますが、べぇさんはもちろんそのCTもMRIも見ていない者に適切なアドバイスが出来るとは思えません。疑問に思われている事、不安に思われている事、全て口頭または文章で主治医にお聞きいただければ何らかの回答はいただけると思います。どうぞ頑張って下さい。

投稿: balaine | 2007.10.04 23:12

初めまして。私の娘は現在5歳と10ヶ月になります。胎児期に脳出血をし、その後水頭症になりました。3年前にシャントを入れましたが、感染し、髄膜炎になり、抜去し、現在に至ります。抜去まで発作はなかったし、笑ったりしましたが、抜去以降発作はでるし、無表情になってしまい、最近ようやく少し表情が出て、発作も薬で抑えています。しかし、進行性なので頭囲の拡大は進んでいます。内視鏡手術やシャント手術を勧められますが、以前のこともあり、手術が怖いです。元々脳は損傷していて、ほとんど脳内は髄液です。脳の発達は見込めないので、頭の拡大を止めるのが手術の主な理由のようです。今後拡大する可能性が高いのでいずれはしなくてはとは思っていますが、なかなか決断出来ません。良くなればいいけど、機能低下して現状の状態を保てなくなるのが怖いです。内視鏡手術やシャント手術をするべきでしょうか。今体調が良いなら今やるべきなんでしょうか。

投稿: しもちゃん | 2012.07.19 22:34

しもちゃんさん、上の方に並ぶコメント、質疑応答の様なものを見て気軽にご質問されたのでしょうが、一般的に人にものを尋ねる際は、自己紹介をするものだと思います。
左に「メールを送信」というのがありますのでそちらをお使い下さい。
この記事を書いた7年前とは、私も立場が違いますので、ブログのコメントで安易に医学的な質問に返事はできません。直接メールをやり取りした方が良いとも思います。でもそこにも必要なのは一般社会と同じ礼儀、マナーだと思います。
それからCTやMRIの情報もなくお答えするのは易しくはありません。一般的には手術をやるべきで、主治医の意見に従うべきです。従えないのなら病院、医師を替わるべきだと思います。

投稿: balaine | 2012.07.20 00:16

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