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2005.01.11

多発脳動脈瘤

ltVA-PICAan 脳動脈瘤が破れるとくも膜下出血になる。これを破裂脳動脈瘤という。
 今日救急車で緊急来院即入院となった患者さんは、CT上明らかなくも膜下出血があり、今日中に手術をする予定で脳血管撮影を行った。脳にいく太い血管4本のそれぞれにカテーテルで造影剤を流しながら、一秒間に2、3枚の連続写真を撮る検査で、脳動脈瘤の手術には欠かす事の出来ない検査である。

 今日の患者さんには、動脈瘤が小さいものばかり3つも見つかった。この場合、どこから手術をするべきか悩まされる事が多い。くも膜下出血を緊急に手術する目的は、破れて一時的に止まっている動脈瘤の出血をチタンなどの金属製クリップで挟んでつぶし二度と破れなくする事である。よって、今回破れたところを確実に手術しなければならないが、血管撮影をみただけでは3つのうちどれが破れたかを100%知る方法はない。我々脳神経外科医は、経験上「より大きいもの」「形のいびつなもの」などを破れた瘤の決定に際し勘案する。しかし絶対的なものではない。CT上のくも膜下出血に明らかな分布の偏りやはっきりとした血腫があればその判断は容易であるが、今日の患者さんの出血は左右対称で均等にひろがっていた。唯一の手がかりとしては「脳幹」(「小脳出血」の記事を参照)の回りに少し血腫が目だつ事である。
 椎骨動脈系の破裂脳動脈瘤と判断する事にした。その他に見つかった2つの瘤が直径3mm程度と小さい事も「破裂した」ことを否定させる要因ではある。
 明日、手術を行う予定であるが、この判断が本当に正しいのかどうか、患者さんの頭の中をのぞいてからわかる訳で大変不安で緊張する(しかし本当はかなり強い確信に近いものを持っているのであるが、、、)。
すべてが予定通りうまく言ってほしいと願うばかりである。

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